カスタマーサクセスマインド Part2
[カスタマーサクセスロール以外の登場人物との連携]
カスタマーサクセスは社内のさまざまな登場人物と連携して、担当顧客の成功をチームで達成するのが一般的です。カスタマーサクセスマインドのある企業は、カスタマーサクセスロール以外のロールでもカスタマーサクセスを常に考えているようにカルチャーが徹底されています。営業や営業フェーズで技術を担当するプリセールス、実際に手を動かすデリバリーチームから、さまざまな分野でカスタマーサクセスロールを支援するロール、例えばリニューアルを担当するチーム、アダプション(ソリューション利用の促進)チーム、アドバイザリーチームなどを必要な時にリクエストをして、チーム全員でカスタマーサクセスのマインドを持ってカスタマーの成功を導きます。
[カスタマーサクセスでの、Noを言える勇気]
私が最初に2016年にカスタマーサクセスマネージャーに就いた時に、海外の先輩に教えられたこと、それは[Noと言える勇気]です。
特にクラウドの場合は、今までのやり方を捨てて、ベストプラクティスのクラウドソリューションに合わせたプロセスを再構築しなくてはいけません。ベンダー企業によっては、独自のプロセスからのカスタム要件に対応する開発ができるようになっていますが、これはあまりお勧めではありません。クラウドソリューションは年に数回(多くの場合2回~4回)の機能アップデートがあり、その時にカスタム開発したものが動かなくなる場合もあるからです。
しかし今までのやり方を捨てる、これはそんなに簡単な事ではありません。私が2010年にクラウドソリューションを導入の際の日本でのプロジェクトマネージャーをした時は、ガバナンスが強い会社だったので、本社のやり方をそのまま日本で使用するしかありませんでした。人事制度もその際グローバルで統一して、タレントマネジメントシステムを導入するというプロジェクトが降りてきた時、当然ローカルの特に人事に反対されたのですが、それでも導入して2~3年をたつとなくてはならないシステムになっていました。「従業員が少なかったからできるんじゃないの?」とか「外資系だからできたんじゃないの?」と思われるかもしれないですが、1万人規模で、その当時はローカルの(大阪の)損保会社と合併したばかりなので、どれだけ大変だったかはわかっていただけると思います。これしかない、という状況だと人は変われるんだなという実感がありました。あれこれ、機能がありすぎるよりも、これしか使えない方が返っていい場合もあるとその時思いました。自分たちのプロセスが変えられながためにインプリ(実装)時間が余計にかかったというケースは少なくありません。
カスタマーサクセスマインドでは、しばし勇気を持ってカスタマーに[No]と言える事が必要になってくるのです。
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